2007年10月27日土曜日

ムクドリの大群が来襲!



朝起きると暗くて雨。庭でヒヨドリが二羽ギャーギャーやっているが、突然、東の空から大きな野鳥の大群がやってきて目の前の電線にとまる。留まりきれないやつは文字通りこぼれ落ちている。ムクドリだ。ヒヨドリは慌てて逃げ出した。

広角レンズがなかったのが残念。その一部:



アップにしてとったのがこれ。ムクドリだと分かる:


 
ムクドリは北の丸公園、明治神宮、新宿御苑、箱根山でごく普通に見られる野鳥。夕方に大群でねぐらを作るが、朝起きるときもみんな一緒に行動するのだ。

Posted: Sat - October 27, 2007 at 09:48 AM   Letter from Yochomachi   野鳥観察   Previous   Next  Comments (2)

2007年10月17日水曜日

定年団塊世代を農業に引っ張り込もうとして躍起の農協、騙された団塊定年世代の哀れな末路



昨日のNHK首都圏だが、今日の朝の早い時間にもやっていたようだ:
Yahoo!テレビ - おはよう日本: "農業担い手の切り札・狙いはサラリーマン"
これじゃ、ニッポンの農業に未来はないと、断言できる。

最初にやっていたのは関東の農村で、農協は農家の息子のサラリーマンで定年になった連中に狙いを付けて戸別訪問で勧誘している。いい爺さんが、親(農民)譲りの豪邸に住んで、もう悠々自適で暮らしたいと言っているのに「ほうれん草を植えれば年に百万円になりますよ」と無理やり勧誘。他にも相続税対策に有利だとかなんとかいっているはずだが、さすがに番組ではそれは放映されなかった。爺さんの方は時間つぶしに盆栽でもするかと思っていたのだが、盆栽はお金が儲からないけれど、ほうれん草なら年金に上乗せのお小遣いになる、趣味の園芸程度で今どき年百万円余分に稼げるのならと「定年帰農」の決断をする。そんな気持ちでニッポンの農業をやって貰っては困るのである。

もうひとつの例は、関西でのケース。農協が、会社生活に嫌気がさして「自然生活に憧れる」逃避型軟弱サラリーマンをうまく騙して農地を貸して「作男」にする戦術の紹介。会社の搾取は逃れて逃避しようとしている心理を巧く利用するのだが、彼らは永遠に地主の搾取下に入るのである(要は小作農だ)。おまけになけなしの貯金を農業に投資してしまうのだから、一種の詐欺商法。ナイーブな自然派サラリーマンの末路はすでに確定している。可哀想でならない。

その一方で、真面目に国際競争力のある農業を目指して頑張りたいという若い農業青年は、耕作放棄農地ですら借りられずに大規模農作が出来ないでいる。地主はやがて農地の宅地転売で儲けるつもりだからの本格的な農業実業家への借地権の発生を嫌うのである。彼ら農村青年は「定年帰農」なんか頼むから止めてくれと切実に訴えている。ノーソンには前近代的な欲ボケ爺さんが多すぎるのだ。サラリーマンを農村に呼び寄せようというのはノーソン票を増やそうとする農協の「政治的」集票作戦の一貫だなのであろうが、これがニッポンの農業の近代化を阻んでいるのである。

この辺りの現実については、この本を読まれることをお奨めする。改革の意欲に燃える農村の若い世代が如何に現状にフラストレーションを感じているかがよくわかる。はっきり言って年寄りは農村に居って欲しくないし、さらに都会から爺さんなんか來て欲しくないという。その通りだと思う。良書です:

農の戦犯—誰が農業をダメにしたのか
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2007年10月10日水曜日

ポリコレヒステリーが支配するニッポンは売りだ


アサヒ:規制緩和でタクシーの事故が多発している……こういうヒステリーが支配するニッポンは売りだ


今日のアサヒ:
asahi.com:タクシー、地方都市で事故多発 規制緩和がひずみ生む -
これを読んで「そうだそうだその通り」と感じる人が多すぎることがニッポンの問題なのである。

ニッポンでは「安全」のためなら、なんでも通ってしまう。とにかく「人間の命は地球より重い」と公言してテロリストを釈放した総理大臣を選んだ国民なのだから、こと安全が関係すると、その対策にかかる経費の大きさは度外視される。そこにつけ込むのが地方利権集団。自分たちの都合のいい方向にお金を誘導する。いままで散々そんなことをやって来たのでニッポン経済は完全に落ち目になってしまった。

同じタクシー料金の問題で、今日の日経「大機小機」(六光星子)はこう書いている。このような合理的な意見はなぜかニッポンでは無視されるのだが、こういう意見にこそ耳を傾けるべきではないか:
  1. タクシー運賃の値上げが認可される見通しとなった。参院選での与党惨敗で自民党の規制改革論者も諦めた。格差是正を旗印にされると、当否は抜きに誰も逆らえない風潮が充満している。
  2. だが、弱者配慮や格差是正が高じて経済原則まで曲げていいわけではない。
  3. 価格は需要と供給でき決まる。東京のタクシー台数は十年前より13%増え、乗客は3%減った。むしろ値下げするか台数を絞るのが筋だ。需要不足なのに値上げするのは、クリスマスイブの翌朝にケーキを値上げするようなものだ。
  4. コストをもとに値段を決定するのは社会主義計画経済のやり方だ。苦しければ値上げで助けてくれるなら私も明日からタクシー会社を作りたい。
  5. たかがタクシー値上げと侮るなかれ。今回の件は氷山の一角で、格差是正の名の下に経済合理性を軽視したバラマキ善政が幅を利かせようとしている。日本は折角歩み始めた改革の道を捨て、再び大きな政府の高コスト国家に戻りつつある。

でも、残念ながら、こういったまともな意見は無視されて、ニッポンは「格差是正」という集団ヒステリー心理に支配されている。得をするのは特定利権集団だけで、損をするのは一般国民だ。一般国民が損をしてしまうので、経済の低迷は続かざるを得ない。

さて、こんなニッポンにどう対処するかだが、都市住民は投票権が不当に差別されているので選挙で投票しても地方特定利権団体には勝てない。結局「ニッポンを売る」以外、自衛手段はない。年末に掛けて日本株はドラスティックに処分しようと真剣に考えている。